- F-07Cで遊ぶ - その1 外観編
- F-07Cで遊ぶ - その2 USBホストケーブル編
- F-07Cで遊ぶ - その3 ArchLinux インストール
- F-07Cで遊ぶ - その4 ArchLinux microSDへの導入
- F-07Cで遊ぶ - その5 ArchLinux WLANを設定する
- F-07Cで遊ぶ - その6 ArchLinux クロックアップ
久々の F-07C ネタです。
F-07C の CPU には Intel Atom Z650 が搭載されています。この CPU は定格クロックが 1.2 GHz なのですが、熱暴走やバッテリーの観点から動作クロックが 600 MHz に制限されているのは既に F-07C 界隈では有名な話です。
この制限を取り払うべく、Windows 7 状態では先人達の調査により CrystalCPUID というソフトウェアによって定格へのクロックアップが可能であることが明らかになっています。
Windows で可能なことは Linux でも出来るだろうと言う事で幾度か調べていましたがなかなか上手く行かず、先日再チャレンジした所ようやく成功したので記録を残しておきます。
この設定によって F-07C がハードウェア故障を生じる可能性が飛躍的に上昇します。
設定内容、本体故障その他障害に対し一切の責任を負いません。
1. GRUB の設定ファイルを開きます。
# nano /etc/default/grub
2. カーネルパラメータを変更します。
F-07C は BIOS によって 600 MHz までの動作周波数制限が掛けられていますが、Linux 側でこれを無視するように設定します。
(出典:CPU 周波数スケーリング - ArchWiki)
以下の設定を GRUB_CMDLINE_LINUX 行に追記します。
processor.ignore_ppc=1
3. GRUB の設定を更新します。
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
4. cpupowerをインストールします。
# pacman -S cpupower
5. cpupower の設定ファイルを開きます。
# nano /etc/default/cpupower
6. 以下の設定をファイルに追記します。
governor='ondemand'
min_freq="600MHz"
max_freq="1.20GHz"
余談ですが、ondemand を performance に書き換えると常時 1.2 GHz で動作します。とはいえ F-07C を焼きたくなければ止めておきましょう。
7. 再起動します。
# reboot
8. CPU の周波数設定を表示します。
$ cpupower frequency-info
9. CPU 周波数が 1.2 GHz と表示されれば成功です。
current policy: frequency should be within 600 MHz and 1.20 GHz.
端末の動作スピードが上がると色々なことが出来るようになって楽しいですね。
ただし、やるからには冷却対策も万全に行いましょう。